in the grid_#2_#6
移動する視点
2009年4月19日
最初に目についたのは地面に付いた手と足のアンバランスさである。次に視線は手と足の間の奥に広がる空間に移った。視線はそこからさらに下に移り、手前から奥に向かって真っすぐに伸びる線に注意が引きつけられた。
柊明美
阿修羅の目
2009年4月12日
阿修羅像と聞いて何を真っ先に思い浮かべるだろうか。私は、その像の目がすぐに頭に浮かぶ。眉を寄せ、怒りを湛えたようなその強いまなざし。少年のような、少女のような、若々しさを感じさせるふっくらとした頬からは対照的なほど鋭いまなざしである。
発泡苑
内と外の曖昧な境界
2009年4月5日
発泡スチロールの塊を組み合わせて出来た立方体が目に入った。何だろうと思ってそれに近づくが、中は見えそうでよく見えない。もっと近くに寄って隙間から中を覗く。そうすると、周りの人間が何だ、何だと思って後から近付いて来る。あっという間に立方体の周りには人だかりが出来る。
07.06.85
パワー
2009年3月29日
キャンバスに大きく広がる濃い青、薄い青、白、灰色、その他の色。特定の形があるわけではなく、一見すると何を表現しているのか見当もつかないような、まさに抽象画の見本のような作品である。しかしこの作品にこそ私は一瞬で目を引きつけられ、しばらく目を離すことができなかった。それだけに留まらず、じっと見つめていると何かが出てきそうな気さえした。
No Image Right Now
シンプルだが力強い
2009年3月14日
これは、たった四文字から構成されるシンプルな作品である。各文字はGIMPと呼ばれるPhotoshopに類似したフリーソフトウェアによって手書きで書かれている。各文字のそれぞれの線は細かな線が交互に対角線上に交差する形でなりなっており、各文字の見え方に特別な効果をもたらしている。ある意味、それぞれの文字は蛇のようにも見えるが、全体としては、それぞれの文字が相互にバランスよく配置されていることもあり、シンプルだが力強い印象を与える。