Lautrec of Tokyo Art World JP

【4】《入浴後の朝食》.JPGエドガー・ドガ 《入浴後の朝食》 1894年頃 パステル・紙 トリトン財団 Triton Foundation,The Netherlands 【9】《ムーラン・ルージュのラ・グリュ》.jpgアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 《ムーラン・ルージュのラ・グリュ》 1891年 リトグラフ 三浦コレクション 川崎市市民ミュージアム 【1】《歓楽の女王》.jpgアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 《歓楽の女王》 1892年 リトグラフ 京都工芸繊維大学美術工芸資料館(AN2661)

ロートレック・コネクション - 愛すべき画家をめぐる物語 -


2009年11月10日~2009年12月23日
Bunkamuraザ・ミュージアム



2009年11月29日

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックは、19世紀末のパリ、モンマルトルを舞台に創作活動を行った画家である。36年という短い生涯の中で、ベルナール、ドガ、マネ、シェレ、スタンラン等、数多くの画家達と交流を重ね、独自の作風を確立したと言われている。コネクションというタイトルが示すとおり、本展覧会ではロートレックの作品を中心に、彼と交遊があった諸作家の作品も同時に鑑賞することができる。

ロートレックの作風に特徴的と私が感じた点は、描かれる人物の目つきである。どことなく狡猾で、意地悪で、何を考えているか分かりづらい顔つきした人物が数多く描かれている。それらの酷薄な目つきを見ていると、こちらの心の奥底まで見透かされているような奇妙な気持ちになってくる。

ロートレックと言えば、パリ、モンマルトルの歓楽街を描いたポスター作品が特に有名であるが、例えばムーラン・ルージュを描く彼のポスターは、同時代のシュレの華やかな、サーカスを思い起こさせるようなポスター作品とは対照的に、ムーラン・ルージュという場所が持つ猥雑さを強く感じさせる。そこに巣食う人物達のどろどろとした虚栄心・欲望といった感情が垣間見えてくるようだ。

来場者は、この展覧会を鑑賞した後に、夜の街にふらっとくりだしたくなるかもしれない。酒、音楽、そして人肌。そのようなものを求めるために。

この展覧会の詳細は下記まで。

http://www.bunkamura.co.jp


読者プレゼントのお知らせ。本展覧会御観覧ご希望の方は、住所、氏名、年齢をご記載の上、下記アドレス宛てに12月4日までにご連絡ください。抽選で10組20名様の方に本展覧会の入場チケットをプレゼントさせて頂きます。

tokyoartworld@gmail.com



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